毎日の生活、毎日の業務、本を読んだり色々な人の話を聞いたり、人は様々な場面で情報を入手し、多くの気づきを得る機会がある。
得た情報の中からこれは自分の業務(活動)に役立つと思い、
取り入れてみる人は多いだろう。
少なくとも、一回やってみようと考える人は多いはずだ。
ところが、1週間が過ぎ、1ヶ月が過ぎ、と日が経つにつれ、
いつの間にかその活動が立ち消えになってしまうということはないだろうか。
何かをしようと考えたことすら忘れてしまうことはないだろうか。
もちろん、やってみたもののどうもうまくいかないことや、
自分にはどうも合わないから止めたということはあるだろう。
しかし、より大きな成果を出すために、あるいはより効率的な活動をするために、
やり始めたことがなぜ、立ち消えになってしまうのだろうか。
パナソニックを創業した松下幸之助の言葉に、
「成功の秘訣は、成功するまで続けること」 という言葉がある。
仮に失敗しても、試行錯誤を続ければ必ず最後には成功する、
という意味だ。
継続的に成果を出す人たちの共通点の1つとして、
徹底的にやり続けるという特性がある。
真新しいことは、新鮮で楽しいだろう。
だから気軽に飛びつきやすい。
だが本当に効果を発揮するのは、やり始めたことを改善し、
進化させながらやり続けることなのだ。
つまり、それを「習慣化」と言う。
ある組織では、毎朝接客のロープレを15分行う、
という訓練を10年間やり続けている。
その結果、その活動がどんどん磨き上げられていく。
習慣化することで、活動のステージが一段一段と上がっていくのだ。
よい活動の習慣化とは、
1.様々なことから気づきを得る(得ようとする)
2.自分(達)にどう活用するか考える
3.やってみる
4.より良い活用方法を考える
5.訓練する
6.自分(達)のものにする
7.繰り返しやってみる
8.成果を出す
言い換えれば、自分(達)の勝ちパターンを創り出す活動とも言える。
ただ1つ、習慣化するための”コツ”がある。
それは、気づき(インプット)を得てから実行するまでの期間を
出来るだけ短くすることだ。
一般的に「実行」してから、それが「習慣化」するまでの期間は、
「気づいて」から「実行」するまでに掛かった期間の5倍掛かる。
つまり、「気づいて」から「実行」するまでの期間が短ければ短いほど、
「実行」してから「習慣化」するまでの期間も短くなるというわけだ。
これは、様々な組織の活動を検証する中で見えてきた法則である。
よいと思ったことはすぐに実行し、成果が出るまでやり続けること、
すなわち「習慣化」こそが成果創出の鍵なのだ。
隣の芝は青く見えがちで、真新しいことには目を奪われやすい。
新しいことに目移りする前に、まず見直してほしい。
自社の組織は「習慣化」レベルは高いだろうか。
成果を出す前に何となく止めてしまっていないだろうか。
一瞬で成果が出るような「魔法の杖」は存在しないということを
いま一度、思い知ろう。