ある会社の営業会議での一コマ
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部長:
月初なので、まずは先月の数値の確認だが、
先月は全体で契約3件、契約金額が6,550万円
という結果だった。
目標が4件だったので、その分は今月で挽回していこう。
では次は、週末のイベント来場客のフォロー状況について
報告をお願いしたい。
営業マンA:
はい。私は5組担当しまして、石川様については
明日にでも土地の資料を持っていこうと考えています。
それから、佐々木様については様子が分からないので
資金計画の事例を持っていって様子をみようと思います。
その他は、随時フォローしていきます。
営業マンB:
私は7組の接客をさせていただきました。
飯塚様は、土地の案内を行った上で資金計画をする予定です。
安藤様と三宅様には、プランを持って行って反応をみたいと
思います。
営業マンC:
私は3組担当しましたが、加藤様の現場が来週見せられる
状態になるので、現場案内を行う予定です。
部長:
分かった。せっかく集めたお客様なので、
各自しっかりと追客をするように。
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よく見る営業会議の風景。
だがこの営業会議には、2つの問題がある。
1つは、受注や売上などの「結果指標」にのみ
焦点を当てており、組織やメンバーの成果に結び付く
「プロセス(過程)指標」に焦点を当てていないこと。
もう1つは、個人個人に商談の進め方が任せられており、
組織としての「勝ちパターン」が確立していないこと。
つまり、メンバーに成果を上げさせるための指導方針が
明確でない、ということだ。
住宅事業の仕事は、「目に見えない業務」が多くあり、
個人にノウハウが集約されがちだ。
その結果として、組織として業務改善が進まないという
事態を生んでいる。
したがって、組織として成果を上げるために
まず必要なことが「業務の可視化」である。
「業務の可視化」には2つの意味がある。
1.業務のステップ・内容を明確にすることで
業務の標準化・効率化を図るための可視化
(成果を上げるマイルストーンの明示)
2.業務プロセスの指標を設定し、活動を数値化する
ことで課題を明確にし、業務改善を図る可視化
(PDCAサイクルを回す)
このどちらが欠けても組織営業は成り立たない。
だが実際には、どちらかが欠けている会社が
圧倒的に多いといえる。
資料請求から契約までのセールスステップは
何段階が理想的か?
初回接客での着座率、長時間面談率は
改善できているか?
業務のプロセスを可視化することで、
取るべきアクションが明確になる。
プロセスが可視化されれば、
次の目標や改善計画が立てやすくなる。
「個人の能力」に依存しがちな業界だからこそ、
「業務の可視化」に会社全体で取り組むことは
「高生産性の組織」を構築するポイントとなる。
自社の生産性について、もう一度問い直してほしい。
生産性を高めるための課題は、
きちんと”見えて”いるだろうか?