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「この会社で働き続けたい」そう思わせる人事評価制度に作りかえる ーvol.3ー

社員の定着率が高く、生産性も高い組織を作るためには
納得度が高く、やる気になれる制度が必要です。


■既存の評価制度にはそれぞれ欠点があった

他にも、住宅業界では、何を評価するかが不明確であるため、努力していない人や成果を出していない人が他の社員と平等に扱われていたり、評価や制度の内容に社員が納得していないといった問題点があります。
評価基準がプロセスか成果のどちらかに偏っていたり、せっかく評価したとしても、その内容や改善点などが社員にフィードバックされず、貴重な教育機会を逃していることもあります。

以上の点をまとめると、住宅業界の既存の制度は、歩合によるところが大きいため、収入が不安定になること、成果以外の面が評価されにくいことが問題といえます。
その結果、社員は自分のキャリアを描くことができず、会社へのエンゲージメントも低くなってしまうのです(図4)。

■求める人財像から逆算して制度を作る

この状態を変えていくためには、まずは企業として求めている人財像を明らかにした上で、そこから逆算で制度を作っていくのが良いと思います。
企業が求める人財を示し、企業として身につけてほしい能力を評価のポイントとして入れ込んでいきながら、人事評価制度を作っていくわけです。どんな社員が欲しいか、どんな成果を出してほしいかを具体的に示すものが人事評価制度であるといってもよいでしょう。

どんな社員に、どんな成果を出してほしいかは、経営戦略とひもづきます。
つまり、この部分は経営陣が考え、定義する部分です。
経営戦略を実行していくためにはどんな人が必要か、各部署の目標を達成するためにはどんな成果を出したいのか、そのためのどんな能力が必要かを考えていくことで、企業が求める人財像は明確になるはずです。
その上で、まずは社員が「やること」を明確にします。

例えば、目標を立てたり、目標達成のために努力したり、期待する職務などを決めます。
つぎに、やることを「どのようにやっているか」を確認します。
ここには、日常の行動の確認、仕事の進捗度の確認、コミュニケーションの善しあしなどが含まれるでしょう。
そして最後に「やったこと」を確認します。これは従来の評価の部分です。

住宅業界の仕事は高度な専門性が求められるため、職能、成果、コンピテンシー、役割などどれか一つだけで評価するのは難しいと思います。
成果とプロセス、期待と役割、個人とチーム、企業と個人の成長など、あらゆる要素を評価できる制度を組み合わせながら、制度のグランドデザインを作りましょう(図5)。

また、グランドデザインを作ったら、フィードバックを繰り返しながら、等級制度や賃金制度に落とし込んでいきます。

制度を作る側と、制度で評価される社員の間でフィードバックを繰り返すことで、エンゲージメントという考え方が薄かった住宅業界においても、社員の納得度が高く、エンゲージメントが高まりやすい制度が構築できるはずです。

 

※本稿は、2020年4月に開催した「地域密着ビルダー成長戦略フォーラム」で登壇した当社コンサルタントの講演内容を編集したものです。

 

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