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若手強育Vol.2 レビューの重要性 ~認識のギャップを埋める~

駆け込み需要後の落ち込みとともに競合と熾烈な争いが始まっている中、

若手が早期戦力化してくれたら…

そう思う経営者も多いのではないだろうか。

 

 

 

そこで今回は、短時間で若手の成長に大きな影響をもたらす

「レビューの重要性」についてお伝えしたいと思う。

 

 

 

 

 

 

 

■“営業同席後”のレビュー

 

 

 

住宅会社が若手に営業力を身に付けさせるため、

まず初めに取り組むことが多い育成手法は「上司の営業同席」ではないだろうか。

 

 

 

コストもかからず、実践内容を学ぶことができるため

効果的かつ効率的である営業同席を行っている会社は多い。

これは、俺の背中を見て覚えろ!というスタンスの育成手法と言える。

そして多くの若手は、上司や先輩の見様見まねで営業力を磨いている。

 

 

 

確かに営業同席のメリットは多い。

しかし、この育成手法が生まれた背景にはある都合がある。

それは「忙しさ」である。

 

 

 

ただでさえ、忙しい毎日の中で若手を育成する時間を作っていられない、

場合によっては、時間を割きたくないという本音がある中で、

商談をしながら、かつ教育もできるのが営業同席だからだ。

 

 

 

もちろん、素晴らしい育成手法の一つだが、

営業同席だけでは若手の成長スピードを最大化させることはできない。

 

 

なぜなら、営業同席をさせたらあとは勝手に覚えろ、というスタンスが

基本にある限り、結局若手の成長スピードは若手自身のやる気に

委ねられてしまうからだ。

 

 

 

 

 

 

 

■大事なのは「一緒に振り返る」こと

 

 

 

 

若手の成長スピードが速い会社の場合はこうだ。

 

 

 

 

若手が上司に営業同席した時のこと。

 

 

商談が始まり、まずお客様に記入頂いたアンケートを

確認しながらヒアリングを進め、資金計画の重要性を伝え、

情報格差を取りながら、お客様から「家づくりのプロ」という

ポジションを徐々に確立していく。

 

 

そして、お客様の知らない土地探しのポイントも紹介しながら、

信頼関係を築き上げていく。

 

 

 

無事に次回アポも取れ、安堵しているところに上司から「レビューするぞ」と、

会議室に呼び出され、すぐに営業の振り返りを行う。

 

 

 

そして、お客様の信頼を獲得した「瞬間」について若手に尋ねる。

すると、若手メンバーは営業部長よりも30分早い段階で獲得したと

考えていたことが分かった。

 

 

しかし、上司からすると、それはあくまでお客様の「表面的な同調」に過ぎず、

本音の部分ではまだまだ信頼されていない、と思っていたタイミングだった。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

若手は、上司とお客様とのコミュニケーションの中で

「お客様が真に心を開いてくれた」タイミングに気づいていなかったのだ。

 

 

このタイミングを見誤ると、若手が独り立ちしたときに、

お客様の気持ちがついてこないまま自分の行動だけが先走ってしまったり、

案件の見極め精度が甘くなるといったことが生じてしまう。

 

 

 

これはあくまで一例にすぎないが、数多くの場面で同じような

上司の認識と若手の「認識ギャップ」が発生している。

しかも、残念なことにその「ギャップ」に上司も若手も気づいていない。

 

 

 

 

 

 

 

 

■成長スピードを上げるポイントは「認識ギャップを埋める」こと

 

 

 

 

知識や経験の少ない若手が、早く戦力化するためには、

上司や先輩とのスキルのギャップを埋めることが必要であり、

上司の商談の場面に同席させているだけでは、そのギャップを

埋めることはできない。

 

 

 

たった今、行った商談でのトーク、やり取り、お客様の態度などを

題材にしながら営業同席後の「レビュー(振り返り)」をすることで、

そのギャップに気づき、理解が深まり、次に生かすことが出来るのだ。

 

 

 

 

部下強育の重要なポイントは「上司とのギャップを埋める」こと。

まずはそのギャップを知り、それを埋めるためにも

上司とのコミュニケーションは必要不可欠だ。

 

 

 

上司から若手に対する「レビュー」は、営業同席の場合はもちろん、

様々な仕事の場面で行っていくことが、若手の成長のスピードアップにつながる。

 

 

 

 

若手の早期戦力化に課題を感じている場合には、

ぜひ「レビュー」の習慣を持っていただきたい。