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信頼残高

私たちは毎日、数多くの人と連携をしながら業務に取り組んでいる。

仕事の多くは周囲の人たちとのコミュニケーションで成り立っているいっても過言ではない。

 

 

 

 

コミュニケーションには、要件を伝えるだけの

コミュニケーションもあれば、

大きなプロジェクトの結果報告もある。

 

 

 

 

また、コミュニケーションの方法もメールで伝えることもあれば

電話や顔を合わせて直接伝えるケースもある。

 

 

 

 

そして、そうしたコミュニケーションの一つ一つが

お互いの信頼関係の構築につながっていく。

 

 

 

 

 

 

信頼がどれだけ積み上がっているか、ということを示す言葉がある。

 

 

 

 

 

「信頼残高」という言葉だ。

 

 

 

 

 

銀行口座にお金の預け入れを重ねていけば

残高はプラスになり、引き出しをすればマイナスになる。

 

 

 

 

 

人間関係も銀行口座と同じで、相手との信頼関係において

預け入れも引き出しも発生する。

 

 

 

 

 

この人間関係における信頼の度合いを

組織行動学の研究者であるスティーブン・R・コヴィーは、

著書「7つの習慣」の中で「信頼残高」と呼んだ。

 

 

 

 

 

またコヴィーは同じく「7つの習慣」の中で、

信頼残高を貯めるために6つの方法があると言っている。

 

 

 

 

1) 「相手を理解すること」

 

2) 「小さなことを大切にすること」

 

3) 「約束を守ること」

 

4) 「期待を明確にすること」

 

5) 「誠実さを示すこと」

 

6) 「信頼残高を引き出してしまったときは、誠意をもって謝ること」である。

 

 

 

 

 

一つ一つを見る限り、とても単純なことで、

誰しも実行しようと思えば実行できることである。

ただ、これらを継続し続けることが大事なのだ。

 

 

 

 

 

信頼は貯蓄と同じ。

一度減らした残高を回復しようとすれば、

また一から積み上げなおさなければならない。

 

 

 

 

 

継続的に信頼残高を積み上げられている人は、

周囲から頼られる存在となっていることだろう。

そして、結果として重要な仕事が任されるようになる。

 

 

 

 

 

反対に信頼残高をすぐに減らしてしまう人は、

いかにスキルや知識があったとしても、

周囲から重要な仕事は一緒にやりたくないと

思われてしまうのだ。

 

 

 

 

 

 

いま一度振り返ってみてほしい。

 

 

 

 

 

自社のメンバーは、それぞれが信頼残高を

積み上げられているだろうか?

 

 

 

 

 

小さな約束を大切にする風土が

根付いているだろうか?