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コラム


値引きの副作用

住宅業界、足元の業績は絶好調。

でも何故だか、手放しには喜べない。

 

 

 

「試合に勝って、勝負に負ける」

こんな会社が増えている。

 

 

 

試合に勝つ=契約が取れる

勝負に負ける=利益が取れない

 

 

 

つまり、「値引き競争」が横行しているのだ。

 

 

 

なぜ値引きをしないと契約が取れないのだろう。

「低価格」よりも「品質」や「こだわり」重視の人が増える傾向の中、

値引きで契約を取るのは単なる怠慢と言えないだろうか。

 

 

 

値引きをしなくても売れる人、値引きをしなくては

売れない人の違いを見てみたい。

 

 

 

値引きが多い営業スタッフのケース

 

 

 

お客様:○○ハウスさんは、どれくらい値引きしてくれるの?

営業スタッフ:そうですね。諸費用の部分なら何とか・・

お客様:えっ、それだけ!?

営業スタッフ:どれくらいでしたら、ご契約頂けますか?

お客様:そうだなぁ、・・・

 

 

 

これは極端な例だが、これに近い対応をしてしまっていないだろうか。

いつの間にか値引きが前提の話になっていないだろうか。

 

 

 

 

値引きをしない営業スタッフ(ケース②)

 

 

 

お客様:○○ハウスさんは、どれくらい値引きしてくれるの?

営業スタッフ:ありがとうございます。お気に召して頂いて。

特に、弊社のどの点をお気に召して頂いたのですか?

お客様:あっ、そうですね。会社として信頼できそうですし、

●●なども非常に良いかなと思います。

営業スタッフ:ありがとうございます。

ちなみに、■■工務店でもご検討されている

というお話ですが、比較して頂いていかがですか?

お客様:そうですね・・・

 

 

 

値引きをしない営業の基本は、

まず「ありがとうございます」と返すこと。

 

 

 

さらに4つの以下のポイントを押さえること。

 

1)本当に気に入っているか本音を確認する

2)何を気に入ってくれているかを確認する

3)競合との優劣を確認する

4)改めて購入意思を確認する

 

 

 

自社で購入いただく意思があるかないかで

対策は大きく変わる。

競合排除をしないまま金額の話をすると

泥沼の値引き合戦に陥りかねない。

気に入らない商品は、いくら安くても結局買わないのだ。

 

 

 

もし安易な値引きに走ってしまう営業が

染みついてしまっていたら、

抜け出す対策は早く打った方がよい。

 

 

 

値引きは、会社の利益を圧迫する。

利益が出なければ、給与は上げられない。

利益が出なければ、商品開発にも投資できない。

 

 

 

つまり会社の競争力をどんどん阻害していくことになるのだ。

競争力がなくなれば、いつか会社は存続の危機に立たされる。

 

 

 

値引きの副作用は大きい。

会社にも、社員にも、お客様のためにもならない。

 

 

 

「値引きがないと、契約が取れない」

 

から

 

「値引きがなくても、契約が取れる」

 

 

 

へ早く脱却しよう。

 

 

「試合に勝って、勝負にも勝てる」企業になろう。