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コラム


海外進出Q&A vol.11 PE認定による課税リスク

Question.

「PE認定」により突然海外で税金が発生すると聞きましたが、どのようなケースですか?

Answer.
1) PEとは、恒久的施設(Permanent Establishment)を意味します。具体的には、企業の支店や事業者のことです。

2)原則として、海外にPEがなければ課税されません。ただし、本来PEとならない拠点でも海外税務当局にPEと「認定」されれば、税金が発生します。


 

1. PEと認定される場合

たとえば、海外に「駐在員事務所」を設立する場合があります。
これは、現地法人とは異なり、海外での情報収集等を主目的とするもので、原則としてPEとはなりません。
そのため、海外では税金は発生しません。

しかし、一定の場合にこのような拠点がPEと認定され、突然課税されることがあります。

たとえば、長期間にわたり日本本社の従業員が海外で働いている場合や、海外の従業員が日本社に代わり販売活動を行っているようなケースです。

突然PEと認定されてしまうことは、海外ビジネス戦略に大きな影響を及ぼします。事前に詳細な検討・対応が求められます。

 

 

2. PEとならない活動

まず、PEとならない活動としては、以下が挙げられます。

キーワードは、「準備的または補助的な性格の活動」です。








 

 

 

 

 

3.PEとなる活動

逆に、PEとなるケースには、以下のようなものが挙げられます。

 






 

 

 

 

 

 

 

4. 実務対応上の留意点

まずは、なるべくPEと認定されないよう、根拠資料の整備等を進めることが望まれます。

たとえば、海外で実施している役務を整理・明確化し、文書に残すことは一つの対策です。
また、日々の取引や役務提供に対する契約書・請求書・説明書等の資料を整備することも重要です。

ただし、一番重要な視点は、「会社がどのように海外ビジネスを展開したいか」です。
PE認定をおそれるあまり、海外での活動を制限して、活動規模が拡大できなければ本末転倒です。

海外で税金を払ったとしても、以前のニュースレターでご説明した「外国税額控除」や「損金算入」等の手段により、一定の税務対策は可能です。
あくまでも、企業の中長期ビジョンに基づく海外ビジネスの展開方針を最重視し、PE対策は「次善の対応策」ととらえる姿勢が求められます。


注:執筆内容はポイントが分かりやすいように原則的制度を中心にご説明したものであり、例外規定などを網羅するものではありません。

※本記事は、弊社の提携パートナーである、みらいコンサルティンググループによるものです


【みらいコンサルティンググループ会社紹介】
1987年創業。従業員数約200名(海外拠点を含む)。
日本国内に9拠点、海外(中国・ASEAN)5拠点に加え、
ASEANにジャパンデスク9拠点を有する。
公認会計士・税理士・社労士・ビジネスコンサルタントが一体となる
「チームコンサルティング」により、中小中堅企業のビジネス展開を
経営者目線から総合的にサポート。
株式上場支援、働き方改革の推進、組織人材開発、
企業を強くする事業承継やM&A、国際ビジネスサポート等で
多数の支援実績がある。

国際ビジネス支援サービス紹介(みらいコンサルティンググループWEBサイト)

第○条 (定義《例》)

この規定において、海外赴任社員とは、1年以上の期間にわたり、海外の現地法人・支店・営業所・駐在員事務所等に勤務する者または出向することを命ぜられた者をいう。