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中国・ASEAN現地法人のこえ vol.1 現地法人社長のなやみ

海外進出している企業からは、「現地法人の管理体制がだらしない」「実態が分からずどうしようもない・・・」といった悩みがよく聞かれます。

実際に現地法人に問題があるケースもありますが、多くは日本本社と現地法人間の「コミュニケーション」不足が原因となっています。
現地法人に責任を押し付けるのではなく、お互いに理解を深め、解決策を探っていく姿勢が必要です。

今回のシリーズでは、海外現地のコンサルタントから、中国・ASEAN現地法人で実際におこっている「生のこえ」をお伝えします。

 

 

中堅製造業に勤務するAさんは、20年ほど国内営業一筋でやってきましたが、この度の人事異動で、現地法人の社長(マネージングディレクター、以下「MD」といいます)を任されることになりました。
営業に関しては自信があるものの、会社を運営するということや、海外の異文化の中に入っていくことは初めての経験で、不安でいっぱい…

企業の海外展開が拡大する昨今、Aさんのような人はますます増えています。
海外駐在員が直面する悩みは、もちろん国によっても異なりますが、一般的には次のようなものが挙げられると思います。


 

 

1.業務負担の拡大

現地法人の規模は本社と比べて小さいとはいえ、現地法人社長は、複数の業務を兼任し、加えて現地スタッフの管理や日本本社とのやり取りなどが発生するため、一般的に負荷が重くなります。

Aさんが赴任した現地法人は、本社と同じ製造業で、上の図のような業務があります。
赴任後、Aさんは、それぞれの業務において頭が痛い日々が続いています。

 

 

2.日本本社の現地法人に対する理解

一方、日本本社は、上記のような現地法人社長の悩みをなかなか理解してくれません。
場合によっては、「本社から離れて悠々自適にやっているんだろう」とからかわれることさえあります。

最近では、「OKY(O=おまえが、K=きて、Y=やってみろ)」という心の叫びは、駐在員の間ではすっかり馴染みになってしまいました。
いくら現地の実情を訴えても、本社はなかなか理解してくれようとせず、時折、本社から社長や幹部が来ては、少々的外れなアドバイスをし、現場をますます混乱させてしまったりする…。
現地法人社長にとっての最大のストレスは、実は現地での苦労より、「現地と本社との板挟み」になってしまうことである場合が多いのです。

本社の中に、一人でも状況を理解し、それを代弁してくれる人がいれば、現地法人社長のストレスは軽くなります。
また、日本本社としては、必要な内部統制の整備を行ったうえで、ある程度現地法人社長に権限を委譲し、自主的な運営を尊重することも助けになるかと思います。

 

 

注:執筆内容はポイントが分かりやすいように原則的制度を中心にご説明したものであり、例外規定などを網羅するものではありません。

 

 

※本記事は、弊社の提携パートナーである、みらいコンサルティンググループによるものです


【みらいコンサルティンググループ会社紹介】
1987年創業。従業員数約200名(海外拠点を含む)。
日本国内に9拠点、海外(中国・ASEAN)5拠点に加え、
ASEANにジャパンデスク9拠点を有する。
公認会計士・税理士・社労士・ビジネスコンサルタントが一体となる
「チームコンサルティング」により、中小中堅企業のビジネス展開を
経営者目線から総合的にサポート。
株式上場支援、働き方改革の推進、組織人材開発、
企業を強くする事業承継やM&A、国際ビジネスサポート等で
多数の支援実績がある。

国際ビジネス支援サービス紹介(みらいコンサルティンググループWEBサイト)

第○条 (定義《例》)

この規定において、海外赴任社員とは、1年以上の期間にわたり、海外の現地法人・支店・営業所・駐在員事務所等に勤務する者または出向することを命ぜられた者をいう。