Works

成果事例


お話を伺った方

 

 

 

 

 

 

  • 不動産事業部 事業部長 大塚 亮 様

Company Profile

1879年創業。手作りこんにゃくの「田村屋」が前身。高度経済成長期に建 築資材の販売へと事業をシフトし、1972年に田村建材として法人化。90 年代から産業廃棄物処理やリノベーション事業に進出。2014年にホール ディングス化。田村建材は株式会社田村ビルズに改称し、ホールディングス 傘下に置く。

田村ビルズの事業内容を教えてください。

当社の事業には四つの軸があります。一つ目はリサイクルや産業廃棄物処理などを含む環境関連、二つ目は不動産の仲介やリノベーションを手がける不動産関連、三つ目はリフォームや給排水工事などを行う建設関連、四つ目は足場工事や資材リースの足場関連です。事業の特性から見ると、われわれが注力している事業は環境部門のリサイクル、建築部門のリフォーム、不動産部門のリノベーションの三つに分けることができます。それぞれ頭にREがつくことから、社内でREビジネスと呼んでいます。

特に注力しているのはどの事業ですか。

REビジネスはいずれも成長性が期待できるマーケットだと考えています。直近の取り組みとしては、不動産部門の成長に注力し、中古物件の買取再販をスタートしました。これは、中古物件を買い取り、リノベーションして販売する事業です。当社は地域に根ざして活動してきたため、仲介業者としての実績や認知度は獲得できています。ただ、仲介は不動産業界の景気に影響を受けます。会社の成長のために店舗数を増やしたいという思いもありました。そこで考えたのが買取再販だったのです。

買取再販に目を向けた理由は何ですか?

理由は三つあります。一つは、これまで仲介業を手がけてきた経験から、売れない不動産はないとわかったことです。つまり、買い取りには在庫リスクがありますが、最終的には売れるということです。二つ目は、仲介業を通じて物件の買い取りニーズが大きいとわかったことです。例えば、新たに物件を買う人が、県外に空き家になっている実家を所有しているケースなどがあります。そのようなニーズを買い取りによって応えようと考えました。三つ目は社内的な要因で、新入社員の強みを発揮しやすいと考えたためです。当社は毎年、新卒の新入社員を採用しており、先入観なく買取に取り組めるのが彼らのよいところだと思っています。また、買取再販を拡大し、新たな拠点を出す際には責任者が必要です。拠点とポストを作ることによって責任を与え、彼らを育てられる点も買取再販に力を入れている理由です。

物件はどのようなルートで買い取っているのですか。

地域の仲介業者から情報をもらって買い取る方法と、自社で仲介する顧客の中で売却ニーズを持っている人から買い取る方法があります。いずれの場合も買い取るかどうかの判断が重要となるわけですが、そこで新入社員や若い社員たちの先入観がないという特徴が活きてきます。業界歴が長くなるほど「この物件は売れないのではないか」などと考え、買い取りを躊躇してしまうことがありますが、若い社員はそのような先入観がなく仕入れることができるのです。当社はこの事業では新参ですから、まずは積極的に仕入れ、実績と認知度を高めることが大事です。事業立ち上げ当初に21件だった販売件数を55件に倍増できたのも、若い社員が中心となり、積極的に買い取ってきたことの成果です。

リノベーションと販売の流れを教えてください。

リノベーションは当初から自社で手がけており、最近は件数が増えてきたため、社内にリノベーション専門の部署を作っています。リノベーションの内容と費用を営業部が概算で見積もり、その情報をリノベーション部門が共有しながら施工します。販売は自社と外注の二つのルートがあります。重視しているのは在庫回転日数で、物件の買取から販売までを150日に設定しています。

リブ・コンサルティングのご支援で、効果があったと感じるのはどんな点ですか。

事業立ち上げの段階では、物件の仕入れ元となる仲介業者のランク分けを提案していただきました。買取可能な物件情報をどれくらい提供してくれているかという基準で業者を分けた上で、ランクが高い業者を選定し、定期訪問を通じて関係性を強化していくという戦略です。結果、仲介業者からの仕入れを強化できましたし、今では仲介業者がエンドユーザーから売却の相談を受けたときに、すぐに当社に連絡してもらえるようになっています。

現場スタッフの働き方で変化を感じるところはありますか?

業務を標準化できたことが大きな変化です。買取を例にすると、営業部門が物件を買い取る際にリフォームの費用を含めた金額を出します。その際、外壁と屋根塗装は120万円といった金額をフォーマット化したことにより、概算業務の負担が軽くなりました。このような共通のフォーマットを使うことは業務のスピードを高めることにもつながっています。昨年までは物件の情報を得てから買取価格を決定するまで3日かかっていましたが、いまは1日でできています。買取再販は競合が増えつつある分野ですので、物件情報の鮮度を活かし、積極的に買い取るという点でも標準化の効果は大きいと感じます。日々の業務進行を管理する側から見ても、スタッフが同じフォーマットを使い、同じように取り組みますので、チェックが簡単ですし、できていないところも指摘しやすくなりました。

今後の目標と、目標達成に向けてリブ・コンサルティングに期待することを教えてください。

当社は2026年の売上目標として、会社全体で100億円、不動産事業として60億円を目指しています。当社にとって未知の領域となる売上規模ですが、大きな目標に向かって組織を作っていくことや、仕組みや体制ができ上がっていく過程が楽しいですし、事業部長として妥協なく目標達成に突き進みたいと思っています。また、売上100億円規模の支援先を多く持つリブ・コンサルティングには引き続きアドバイスをもらい、われわれが知らない世界について教えてほしいと思っています。その過程で必要な取り組みやできていない点などがあれば、従来通り遠慮なく指摘してください。よろしくお願いします。

UPDATE
2019.07.08
SHARE